痛みや腫れが続いている | 監修:東京日本橋デンタルクリニック

インプラント手術では歯茎と骨に穴を開けてインプラント体を埋め込むため、痛みを感じます。ただし、手術中は麻酔が効いているため強い痛みを感じる心配はありません。術後に麻酔の効果が失われた際には、痛みが起こります。

痛みは約1~2週間程度で治まるため、それほど生活には支障をきたさないでしょう。しかし、痛みや腫れが長期間続くことがあり、場合によっては早急な対処が必要となります。


インプラント治療後の痛みや腫れの特徴Pain

インプラント治療後の痛みは、鎮痛薬を飲んでいただくことで対処できます。数回服用するだけで、問題ない程度の痛みまで改善していくことが通常です。ただし、痛みの強さや持続期間には個人差があります。

腫れの程度は手術の状況によって異なります。手術部位に関わるところに内出血が起こり、顔の一部が紫色に変わるケースもありますが、基本的に心配はいりません。ただし、治療を受けた歯科医院に連絡する必要があります。


痛みや腫れが長期間続いているPain

複数本のインプラントを入れたり、骨を移植したりした場合には2~3日をピークに痛みや腫れが起こり、その後2~3週間続きます。これは、インプラント手術による自然な反応であるため、心配はいりません。1か月以上痛みや腫れが続く場合は、何らかの原因があるかもしれないので治療を受けた歯科医院にて受診したほうが良いでしょう。


長期間痛みや腫れが続く原因Pain

3週以上経っても痛みや腫れが消えない場合には、次のような原因が考えられます。

ヒーティング

ヒーティングとは骨の火傷のことを指します。骨が予想よりも硬かったためにドリルとの摩擦熱が強くなり、骨が火傷を負って痛みが長引くのです。この場合は、通常時よりも多くの抗生物質を処方し、症状が快方に向かうかどうか経過観察します。

ヒーティングを未然に防ぐために手術前にCT撮影で骨の硬さを確認し、治療器具のメンテナンスや患部の冷却なども大切です。

切開部が大きい

切開部分が大きく、手術時間が予想よりも長くなった場合は痛みや腫れが長引きやすくなります。このような事態を防ぐために綿密な治療計画を立て、手術時間を短縮する必要があります。

感染

細菌感染が起こると痛みや腫れが長引きます。手術中の感染と手術後の感染に分けられます。手術前の感染対策は、清潔な手術環境で清潔な器具を使って手術をすることです。また、患者様の体調が優れない場合は無理をせずに手術日を変更します。

術後感染の特徴は痛みは一旦ひくものの、再び痛みだすことです。歯垢や細菌がインプラントのキャップや歯に付着することが原因だと考えられます。インプラントの手術を受ける前に、ブラッシング指導などで口腔ケアの方法を身につけていただくことが大切です。

また歯周病の治療を先におこない、歯周病菌によって感染が起こらないようにします。インプラント治療後のトラブルを防ぐためにも、できるだけ早い段階で歯周病の治療を受けていただければと思います。


フラップレスインプラントがおすすめPain

当院で行っているフラップレスインプラントは、メスを使わず無切開でインプラントを埋め込むことができる治療法です。切開しないため、通常のインプラント手術に比べ痛みや腫れも少なくなります。ただし、感染についてはインプラント手術の方法を工夫するだけでは防ぎきることができません。

当院では感染対策として清潔な専用の手術室で滅菌した器具によるインプラント手術を行っております。

インプラント手術後に痛みや腫れが1~2週間経っても治まらない場合は、何らかの問題が起きている可能性があります。この場合は、治療を受けた歯科医院にて受診しましょう。痛みが長引くと生活への支障も大きくなってしまうため、できるだけ早く対処することが大切です。