サイナスリフト | 監修:東京日本橋デンタルクリニック

インプラント治療を受けるためには、上あごの骨がある程度高くなければなりません。骨の高さには個人差があり、中にはインプラント治療を適用できない方もいらっしゃいます。このような場合は、インプラント治療を断られるケースもあるのですが、当院では骨の量を増やして骨を高くする手術を行っているため、上あごの骨が低い方にもインプラント治療を受けていただけます。

サイナスリフトは、上あごを包む膜を押し上げることで空間をつくり、そこに補強填材を入れることによって、インプラントを埋め込めるだけの厚さにする治療法です。


サイナスリフトのメリットMerit

サイナスリフトと同じような方法にソケットリフトがあります。ソケットリフトはサイナスリフトよりも歯茎の切開が小さくて済むのですが、5mm以上の厚さがなければ適用できません。サイナスリフトは、5mm以下でも適用できるため、あごの骨が著しく低い方もインプラント治療を受けられます。5mm以下の時点でサイナスリフトをご検討いただくことになります。


サイナスリフトのデメリットDemerit

サイナスリフトは、インプラント治療を適用できるようにする方法ですが、デメリットもあります。

インプラント治療の期間が長くなる

サイナスリフト後、骨の状態が安定してからインプラント手術を受けることになります。骨が安定するまでには、約10ヶ月かかるため、それだけインプラント治療の期間が長くなるのです。

インプラント治療は、歯を失ったときに受ける治療法です。インプラント治療を始めるまでに期間が空くと、それだけ歯がないことによる生活への影響を受ける期間が長くなります。歯がないと、周りの歯に負担がかかったり、うまく会話できなかったりします。このような状態が長く続くことは、患者様としても好ましいことではないでしょう。ただ、サイナスリフトを受けなければインプラント治療を受けることができないため、インプラント治療のメリットのことを考えると、約10ヶ月待つことは大きなデメリットとは言えないかもしれません。

サイナスリフトを受ける必要があるためにインプラント治療を諦めるといった必要はないでしょう。

他の増骨手術と比べて負担が大きい

サイナスリフトは、他の増骨手術よりも身体への負担が大きい方法です。歯茎を大きく切開するため、それだけ術後の痛みや腫れが大きくなります。痛みや腫れは、鎮痛剤などで対処できますが、痛みによって生活に支障をきたす可能性もあります。歯茎の切開はインプラント治療の際にも行うため、できるだけ痛みや腫れは抑えたいという患者様もおられます。


安全性が高い人工骨を使用していますSafety

骨を増やす手術には、一般的に牛骨由来や人骨由来の補填材を使用します。強度が高いため、安心して使えるように思われがちですが、未知の感染症のリスクがあるため、安全性は高いとは言えないでしょう。当院では、人工の素材だけで作られたβ-TCPという人工骨を使用しています。感染症のリスクが著しく低いため、安心して受けていただけます。また、炎症が起きたときには自然に吸収されるなど、手術後のトラブルが起こりにくくなっています。


他の方法と比べて慎重に選択が必要Consider

サイナスリフトはソケットリフトと比べて身体への負担が大きいため、しっかり比べたうえで増骨手術の種類を決めていただくことが大切です。サイナスリフトと比べてソケットリフトは、骨の状態が安定するまでにかかる期間が約4~6ヶ月と短くなっています。ソケットリフトで十分に骨の量を増やせるのであれば、サイナスリフトを選ぶ理由はないでしょう。当院では、各治療法の詳細な情報をわかりやすくお伝えしておりますので、まずはご相談いただければと思います。