インプラント手術にあたる注意点とは

インプラントは失った歯の機能を補うために、歯を支える骨である歯槽骨に埋め込む人工歯として、広く普及している医療機器です。インプラントは入れ歯とことなり、外科手術が必要であるために、不安に感じる人も多くいらっしゃるのではないでしょうか。そこで今回は、インプラント手術について詳しくご紹介します。

インプラントは外科手術が必要

歯を失った部位にインプラントを埋め込むためには、歯肉を切開し、歯を支える役目がある歯槽骨に穴をあけ、インプラントを埋め込む外科手術が必要になります。手術をおこなう前には必ず綿密な検査をおこない、インプラント手術をおこないます。

インプラント手術はこんな人へおすすめ

    ▼入れ歯が合わない
    ▼入れ歯に抵抗がある
    ▼審美性を保ちたい
    ▼他の歯を削りたくない
    ▼自分の歯と同じように食事がしたい

    インプラント手術の安全性は?

      インプラントの歴史は意外と古く、1960年代から一般に普及し約60年の間に技術は格段に進歩を遂げ、インプラント手術・治療の成功率は上顎95%以上、下顎では98%以上と言われています。普及当初は成功率も低く、失敗例ばかりが目立っていましたが、現在では確かなインプラント手術・治療をおこなうために、インプラント自体の性能はもちろんのこと、専門的な知識や技術も向上し、患者さまに安心してインプラント手術・治療をうけていただけるようになりました。

      インプラント手術は健康保険治療に適応するの?

        インプラント手術・治療は条件によっては、健康保険治療に適応します。しかし、条件は厳しく一般的な虫歯や歯周病で歯を失った場合には、インプラント手術・治療は健康保険治療の適応はされません。以下が、インプラント手術・治療の健康保険治療適応条件となります。

        ▼癌などの病気や不慮の事故によって、顎の骨が1/3以上に渡って欠損した場合。
        ▼先天的に1/3以上の顎の骨の欠損、形成不全と診断された場合。

        以上の条件を満たし、更に下記の条件を満たす場合に適応されます。

        ▼ベッド数が20床以上あること。
        ▼歯科または歯科口腔外科の病院であること。
        ▼歯科または歯科口腔外科に5年以上の勤務経験がある、または3年以上インプラント治療の経験がある常勤医師が2名以上配置されていること。
        ▼当直体制が整備されていること。
        ▼医療機器や医薬品の安全確保のための体制が整備されていること。

        インプラント手術で麻酔はちゃんと効くの?

          インプラント手術は麻酔下のもとおこないます。麻酔が効いているか確かめてからの手術となるために、心配はありません。また効き目が弱い場合には、歯科医師管理下のもと用量の範囲で追加投薬をおこないます。

          インプラント手術をして身体に害はない?

            インプラント手術では歯肉を切開し、歯槽骨に直接インプラントを埋め込むために、身体に影響がないか心配になる患者さまも少なくありませんが、インプラントが直接身体に影響を及ぼす心配はありません。インプラントは一般的に純性チタンでできていて、骨と結合する親和性が非常に高いため、(チタンアレルギー以外の)金属アレルギーや発癌性の心配はありません。

            インプラント手術ができない人はいるの?

              全ての人がインプラント手術を受けられるわけではありません。
              インプラント手術を受けることができない人は以下の通りとなります。

              ▼糖尿病の人・・・コントロールされている場合は可能なケースもあります。
              ▼循環器疾患の人・・・心筋梗塞、高血圧の場合はインプラント手術を受けることが困難となります。
              ▼血液疾患の人・・・血小板減少症など。白血病は絶対禁忌となります。
              ▼肝臓・腎臓疾患、免疫疾患の人・・・リウマチ、腎不全、膠原病の人、副腎皮質ステロイドホルモン服用者は遅延治癒を起す可能性があり、インプラント手術は困難となります。
              ▼骨粗鬆症の人・・・ビスホスホネート製剤を使用されている場合は禁忌となります。

              以下の場合には、条件を満たすことでインプラント手術を受けることが可能になる場合もあります。

              ▼歯周病の人・・・歯周病の場合、インプラントを歯槽骨に埋め込んだとしてもいい結果は得られず、歯周病が改善されない限りインプラント手術は受けられません。
              ▼歯槽骨の量が足りない場合・・・インプラントを埋め込む部位の歯槽骨の量や高さが足りない場合、骨移植や骨の再生治療が必要となります。
              ▼歯ぎしりが酷い人・・・夜間マウスピース着用でインプラント手術が可能な場合もあります。
              ▼喫煙者・・・タバコに含まれるニコチンは毛細血管を収縮させる作用があるために、インプラントを埋入しても血液中の酵素と栄養が上手く運搬されないために、治癒や骨との結合が通常より遅くなり、結果的に良い結果とはなりません。そのためにも、喫煙されている人がインプラント手術を受ける場合には、禁煙も視野に入れましょう。

              インプラント手術の注意点

                インプラント手術を受ける場合には、下記の注意点を確認しましょう。

                【インプラント手術前】
                ▼手術前日の過度な飲酒は避けましょう。
                ▼手術前日には十分な睡眠をとりましょう。
                ▼当日はゆったりとした服装で手術を受けましょう。
                ▼当日は自転車や車の運転は控えましょう。

                【インプラント手術後】
                ▼術後、麻酔が切れるまで食事は避けましょう。
                ▼術後から数日はアルコールの摂取は避けましょう。
                ▼術後から数日はやわらかい食事を心がけましょう。
                ▼術後から数日は運動を避けましょう。
                ▼腫れがある場合には冷やしましょう。
                ▼術後から2週間は歯ブラシを患部に当てないようにしましょう。
                ▼出血がいつまでも続く場合には、20分程度清潔なガーゼなどを咬み、止血しましょう。
                 (万が一、出血が止まらない場合にはご連絡下さい。)

                まとめ

                以上、今回はインプラント手術や注意点についてご紹介しました。インプラント手術は麻酔をおこない、歯肉を切開し、骨にインプラントを埋め込む工程が必要になるために、不安や疑問を抱く患者さまも少なくありません。インプラント手術に不安や疑問を抱く場合には、お気軽にご相談ください。